「歯ぎしり最前線」講演会に行ってきました

6月某日、「歯ぎしり最前線」という講演会に行ってきました。

「歯ぎしり」というテーマだけで一日、というのは面白そうだと思ったからです。

 

事実、「睡眠」を専門とする講師の話は新鮮でしたし、一方で補綴学(入れ歯や差し歯についての分野です)を専門とする講師の話は、私が日常的に「歯ぎしりの患者さんは難しいな~」と感じていることもあって、大いに共感できました。

 

 

さて、このブログをご覧の患者さんはもちろんご存知ないと思いますが、歯科の研修会というのは、受講費がものすごく高いんです。
だいたい朝10 時から夕方5時くらいまで、話を聞くだけの講演会タイプのもので2~4万円、実習が入ったりすると一日で10万円なんてものもあります。

 

若くて経験の浅いドクター向きの一年間のコース、例えば、毎月二日(例えば第二土曜日曜連日とか)で12回、24日のコースなどはそれこそ100数十万円などという研修会もあります。
私も若い頃は、そうした長期の研修会をいくつか受講したものです。

 

開業し、家庭を持つと、休診すれば患者さんに迷惑をかけるし(正直言って収入も減るし)家族の予定やら子どもの学校関係の行事などがあってなかなか長期の研修会には参加できないのが現実ですが、それでも興味のあるテーマのそれにはできるだけ参加するようにしています。


歯科医になって28年たっても、「この患者さんの治療をどうしたらよいのか」悩むことも多く、そうした疑問を解消するには勉強しかないからです。

何ヶ月か前、インプラント(人工歯根)治療で、とんでもないことをしでかした歯科医がいて、テレビでも大々的に放映されましたよね。

今やコンビニより多い歯科開業医について哀れみを込めた興味本位の番組があったりで、「歯科医師=怪しい」というふうに連想されてしまうことがあるのは悲しいことです。

機会と都合が合えば、できるだけ参加するようにしている各種研修会には、日曜・祝日にもかかわらず、たくさんの歯科医が出席しています。

 

歯科医師会や大学の同窓会が主催する夜7時からといった時間帯の研修会にもみんな一日の疲れを押して出席し、目をこすりながらも懸命に講師の話をノートに書きとっています。

 

上記「はぎしり最前線」の主催者によれば、当初160名くらいの受講者を予定していたが、あまりに参加希望者が多いので、会場を倍くらいの大きさにし、300名定員にしたそうです。それでも、なんと当日のキャンセルを待つ受講希望者が当日、受付横の椅子にたくさん座られていました。

つくずく、みんなよく勉強するな~~と、思います。

患者さんの皆様に研究熱心な歯科医がたくさんいることを知っていただきたいと思う次第です。