歳も押し迫る中、またしても研修会へ

11月後半は、義歯(入れ歯)の、なかなか難しい患者さんが連続し、

毎晩、診療が終わってからどんな設計にすれば患者さんの苦痛を減らし

ご希望にそえるのか頭を抱える日が続きました。

また、患者さんから

いただいた「フッ素を使った虫歯予防」と「キシリトールガムの具体的な

使用法と効果」についてのご質問にお応えするために、古い資料から新しい文献まで

揃え、読み直しまして、それぞれの患者さんに回答すると同時に、

各々A4サイズの用紙両面のプリントにまとめました。

このホームページのフォトギャラリーに載せましたが(手前味噌ですけど)、

私の手製の印刷物は来院された患者さんにご好評のようで、

そこに新しい仲間として加えました。

母校の放射線学教授の東先生の本には「患者から学ぶ」と書いてありましたが、

実際の治療から学ぶだけでなく、患者さんからの質問は本当にそれ自体が

勉強になりますし、それにしっかりと回答するための勉強は自分のウイークポイントを

見つけることにもなります。

さてさて、そんな最中、今年最後の研修会を受講しました。

またしても「歯科心身医学領域」です(笑)。

しかし、検索サイトで「歯科心身症」と入力すると

「踊る歯科心身症ネット」の下のほう6〜7目くらいに表示される

清水歯科院長としては、もっともっと勉強が必要なのです。

 

タイトルは「歯科における心身医学・精神医学の応用」、

講師は、日本の歯科心身医学の著名ドクターで、たくさんのご著書もお持ちの

和気裕之先生、北里大学医学部精神科教授の宮岡等先生という、

私がこの分野に興味を持つきっかけとなったお二人に、

私の同級生であり歯科医と精神科医が共同で患者さんを診るリエゾン診療という

スタイルをいち早く実現していった玉置勝司神奈川歯科大学教授。

 

受講希望者が少いため、一時は開催が危ぶまれた(旅行の最小参加人数のようなものが

あった)らしいですが、少人数とはいえ、熱心な受講者が集まり、

少人数だからこその濃〜〜い講義が行われました。

 

私も、日頃疑問に思っていること、どう対処していいか分からない患者さんのことに

ついて三人の先生方から貴重な、そして温かいご意見をいただき、

本当に行って良かったと思える研修会となりました。

 

インプラントや審美歯科の研修会、私も時々出席しますが、

ものすごく盛況のことが多いです。

でも、もしこのブログを若い歯科医が見ていたらアドバイスしたい。

患者さんというひとりの人間の尊厳を守り、

その上でその希望を一緒に考えて実現してゆくには

「人間」についての深い理解が必要ではないか?

 

私自身が、それを実践できているかどうかは別として。

 

皆様、今年も色々とお世話になりました。

良いお年をお迎えください。