これまでも患者さんからの依頼に応じてご自宅に伺い、簡単な診療を行うことはありましたが、自院の態勢として(自分も覚悟を決めて)きちんと訪問歯科診療を始めたのは、一昨年の冬からでした。
私は通常通りクリニックで毎日診療していますので、メインに訪問歯科診療をしているのは当院に勤務している歯科医師なのですが、昼休みや休診日に私が同行することもあり、色々な経験を積ませていただきました。
少しづつ訪問歯科診療用の機材も買い揃え、昨年秋には専用の小型車も当院にやってきました。
歯科医師になって間もなく34年になりますが、訪問歯科診療の現場ではこれまでに出会わなかった難しさも感じています。
それでも、ある意味アウェイな環境の中、“その時に持っている機材でベストを尽くす”という気持ちでこの1年数ヶ月、やってきました。
入れ歯が合わなくて食事が困難だった患者さんが、入れ歯を修理したことで、
「普通の食事ができるようになり、体重も増えたんですよ」とおっしゃってくださり、本当に以前より顔色もよく少しふっくらされたのを見ると、こちらも嬉しくなります。
ご家族が
「口臭も減り、マスコミで話題になっている“誤嚥性肺炎”の心配も少なくなりました」
などと喜ばれるのを聞いて、歯科医師としての役割を再認識しました。
訪問担当の勤務医も「誤嚥性肺炎」や「摂食障害」などについて、今まで以上に勉強しているし、私もその歯科医が購入した専門書をパラパラとめくってみて、この分野について知らないことが多いことを痛感しました。
六角橋に開業して約30年、患者さんとともに齢を重ねてきました。
当然、ご高齢の患者さんも増えてきていますので、自分が治療した歯のメインテナンスを訪問歯科診療の際に
行っていく機会が多くなると思います。
更に経験を積んで、患者さんのお役にたちたいと考えています。
ある患者さんから、「寝たきりになってしまったお友達がいるのですが、訪問歯科診療というのは、今まで清水先生のところに通院していない方でもやっていただけるのでしょうか」という質問を受けました。
勿論、当院に通ったことのない方でも受け付けておりますので、
どうぞお気軽にお電話でご相談ください。
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